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つい先日の駒場相談員ミーティングのとき、ktanaka 先生が無線 LAN のステーションと無線 LAN カードを購入したので試験接続してくれると嬉しい、という話題が出て、そのあと試験的に運用してみました。いろいろと興味深いことも分かったのでレポートを書きます。一部 tutors ML に流れた内容と重なります。
そもそも無線 LAN のセットを ktanaka 先生が買ったのは、情報棟に無線 LAN を導入したときにステーションと LAN カードの相互接続性、それに情報の暗号化が保証されているかどうかを検証するためでした。この接続試験の結果次第では来年度以降情報棟や図書館に無線 LAN が導入されるかもしれません。なので、まずカードとステーションが使えるかどうかの確認に加え、電波の届く範囲(どれくらいの割合でステーションを導入すればよいかの判断材料)、相互接続、そして WEP での暗号化について重点的に試験することになりました。12月1日現在まだ試験継続中です。ノート PC をお持ちの相談のみなさん、無線 LAN の威力と実験に協力していただけると楽しめます :-)
[以上 2000年12月1日(金) 雨のち曇]
2001年4月から無線 LAN の対象を駒場情報棟全域および本郷総合図書館メディアプラザなど拡大し、相談員に無線 LAN カードを貸与する形で大規模な実験が開始されました。Windows や Linux、FreeBSD などの OS で日常的に相談員が試験することで無線が安定的に使えることが判明したため、また、大きなセキュリティホールが見つからなかったため、2001年7月より一般学生にも無線 LAN 実験が開放されました。全学無線 LAN が導入されることを期待しましょう ;-)
[以上 2001年8月1日(水) 晴]
もう相談員配布用の WLI-PCM-L11 がなくなってしまったので、新たに ECC で WLI-PCM-S11 を購入したそうです。この PC カードは載っているチップの関係上 FreeBSD では動かず Linux でもモジュールの再構築が必要なのですが、人柱になりたい人はぜひセンターまで申し出てください :-)
[以上 2001年11月25日(日) 晴]
WLI-PCM-S11 は NetBSD でも FreeBSD でも Linux でも動くようです。ぜひ使い倒しましょう ;-)
[以上 2002年2月3日(日) 雨]
実験に使った機材は次の通り(括弧内は2000年12月1日現在 kakaku.com 最安値):
| NIC | Melco | BUFFALO AIRCONNECT [WLI-PCM-L11] (12,800) |
|---|---|---|
| corega | corega Wireless LAN PCC-11 [CG-WLPCC-11] (12,800) | |
| Planex | PLANEX Geo Wave [GW-NS110] (14,800) | |
| Station | Melco | BUFFALO AIRCONNECT AirStation [WLAR-L11] (24,800) |
| corega | corega Wireless LAN AP-11 [CG-WLAP11](27,500) |
で、まだ WEP に関してはあまり試験していませんが、買うなら Melco の NIC + Station がいちばんコスト的にもパフォーマンス的にも最善です。ただ、NIC の作り自体は corega のがいちばん頑丈そうなので、使い方荒い人は corega の NIC もいいかも。野上さんからの情報によると、corega のステーションもファームウェアのアップグレードでルータ対応になるらしいです。Planex のは高いしパフォーマンスいいわけでもないしすぐ折れそうだしで、はっきり言ってお薦めではありません。
Melco の無線 LAN カード WLI-PCM-L11 はとても素直な NIC で、yukoba さんの VAIO にも駄々をこねることなくすんなり入り、付属のユーティリティで接続情報も確認できる(携帯電話みたくアンテナが立つ)のでいい感じです。接続状況が悪くなると回線の品質を落として接続を維持しようと務め、いったん切れたあとも電波の届くところに戻ると再接続するなど、使い勝手もよいです。ただ付属ユーティリティがアプリケーションとして動作するのでそれが気になりますね。このカードは Melco のステーションとも corega のステーションとも WEP なしではありますが接続確認できました。
接続の具合はというと、3F の相談員部屋の中に corega のステーションを置いて Melco のカードを挿した場合、部屋の扉を閉めていると同じ 3F の大演習室でも奥に行くともうだめ、2F は踊り場の場所によっては OK、大演習室だと扉付近じゃないとだめ、2F から 1F への階段は NG だけど入口の吹抜けは OK、玄関も場所によっては OK、外に出ると左の保健センター裏は一面感度良好で50mくらい離れていてもだいじょうぶでした。ぐるっと回って保健センターの死角に入ると電波が届かなくなり、また玄関へ……というような感じです。壁が1枚(ガラスや木製の扉含む)なら50%くらいの接続状況で50mくらい届きます。壁が2枚になるととたんに電波の通りが悪くなり、20mくらいでアウトのようです。屋外ならだいぶ飛びますね。
ちょうどぼくの手持ちに NetBSD/hpcmips 1.5_BETA2 があったので Melco の WLI-PCM-L11 が wi ドライバで動くかと思って挑戦したのですが、wi なんて使わんだろう(高いから)と思って外してカーネル作ってたんで GENERIC カーネルで試してみると、どうも ifconfig wi0 up するとカーネルパニックします。ML なんかの報告を見ると使えている人もいる(i386 だけど)ようなので、カーネル作り直して来週挑戦してみます。FreeBSD も 4.x だと挿すだけで動くらしいのでそれもやってみたいですね。
[以上 2000年11月29日(水) 晴れ]
金曜には ktanaka 先生が FreeBSD 3.4-RELEASE の載った Libretto 20 を使って接続試験に加わりました。WLI-PCM-L11 は FreeBSD でもいい子で、3.4 以降だと PAO を当てなくても素のままで認識するという情報もありますので、PAO の当たった 3.4-RELEASE だとあっさり動作しました。
認識自体は非常に簡単で(って ktanaka 先生は何回か pccard.conf を書き換えてエントリ追加していたみたいですが)、挿して認識してから
# wicontrol -i wi0 -n "" # wicontrol -i wi0 -p 1
として、あとは普通の NIC と同じように /sbin/ifconfig や /sbin/dhclient を用いて IP アドレスを設定するだけです。最初の行は SSID に最初に見つかったステーションを使うという意味で、2行目は ad hoc モード(デフォルト)から BBS モード(ステーションを使う)に切り替えるという意味です。/etc/defaults/pccard.conf を /etc/pccard.conf にコピーして、WLI-PCM-L11 のところに
card "MELCO" "WLI-PCM-L11"
config 0x1 "wi" ?
insert /usr/sbin/wicontrol -i wi0 -n ""
insert /usr/sbin/wicontrol -i wi0 -p 1
insert /etc/pccard_ether $device
remove /sbin/ifconfig $device delete
のように追加すれば挿すだけで(手動で wicontrol しなくても)使えるようになりますね。ただ FreeBSD 3.x の wi ドライバは WEP に対応していないので、FreeBSD の ML で流れたパッチ(FreeBSD 4.x から持ってきたもの)を PAO3 に当てて使うか FreeBSD 4.x にしないと WEP 機能が使えません。WEP の評価もする必要があるので田中先生は 4.x 系にアップグレードする模様です。
今日は MobileGear の NetBSD/hpcmips を 1.5.1_ALPHA にアップグレードしてカーネルも作り換えてきたので改めて挑戦です。WLI-PCM-L11 は Lucent のチップを使っているので FreeBSD と同様 wi ドライバで動くと思います。NetBSD 1.5.1_ALPHA のカーネルだと挿したら認識しました。認識後 FreeBSD と同様
# wiconfig -i wi0 -n "" # wiconfig -i wi0 -p 1 # ifconfig wi0 up
とすると、どうやらインタフェースは有効になっているようです。
% /usr/sbin/wiconfig -i wi0 -o
とすると電波が拾えていることが分かります。でも、
# ifconfig wi0 192.168.48.252 netmask 0xffffff00
とか
# dhclient wi0
とかすると kernel panic してしまいます(ToT) その後自宅に帰って検索してみたら ifconfig で autoselect をつけるのがミソで i386 の NetBSD でこの NIC が使えているようなので、来週また挑戦してみます。
[以上 2000年12月1日(金) 雨のち曇]
Lucent 系のチップが載った無線 LAN カードは FreeBSD では 3.0 以降標準(PAO なしでも)使えるそうです。NetBSD のほうは、1.5-current だと使えるそうです(2001年8月現在)。tigara さんの話によると昨年の終わりごろから current では動作報告があったそうです。
[以上 2001年8月1日(水) 晴]
WLI-PCM-S11 が手に入ったので調査・実験してみたところ、これは Prism チップで FreeBSD 4.4-STABLE では ad-hoc モードでの通信のみ使えるそうです。WEP は効かないようです。Linux では linux-wlan からソースを持ってきてコンパイルすれば使えるかもしれない、という未確認情報です。
[以上 2001年11月25日(日) 晴]
FreeBSD 4.5-PRERELEASE あたりで 3.3v のカードを使えるようにするパッチが MFC されたので、4.5-RELEASE 以降なら WLI-PCM-S11 が使えます。
[以上 2002年2月3日(日) 雨]
Vine Linux 2.5 では orinoco モジュールをロードすれば WLI-PCM-S11 が使えるようです。
[以上 2002年10月25日(金) 晴]
このカードは前回11月29日 yukoba さんが Windows98 の載った VAIO で試してみてドライバは入るんだけどどうにも通信できない、というカードだったのですが、garmy さんが Windows98 on LavieNX で動作させるのに成功しました。regedit で他のデバイスの TCP/IP バインドをずらす、という半ば強引な手法で使えるようにしたのですが、どうしてそこまでしないと使えないのかは不明です。garmy さんいわく:
原因の可能性としては、
- 私が3枚分ドライバを1度にinstallしたのが悪い
#でも、ふつうNIC系でもうまく行くはずなんだけど・・・- Planexかcoregaのドライバが悪い
- 私のPCにTCP/IPがすでにカード6枚分installされているので制限される(^^;
#そんな制限聞いたことないぞ(笑
が考えられるそうです。
Planex の Geo Wave、GW-NS110 も ktanaka 先生は wi ドライバを使用して FreeBSD 3.4-RELEASE で問題なく使えたようです(Melco の項参照)。
しかしこの NIC、NetBSD/hpcmips 1.5.1_ALPHA ではエントリがなく、挿しても認識しないので、来週手動で /etc なぞを書き換えて試してみたいと思います。でもまずは WLI-PCM-L11 だな……。
[以上 2000年12月1日(金) 雨のち曇]
GW-NS110 は FreeBSD 4.3-STABLE でも wi ドライバで使えました。WL-PCM-L11 と同じく挿すだけで認識してくれます。WLI-PCM-L11 と同じく Lucent のチップを使っているようなので、基本的に同じです。ただ、WLI-PCM-L11 と違ってこちらは外部アンテナが接続できず、また電波の受信具合も WLI-PCM-L11 より弱いようです。Melco 製品が嫌いとか特別な事情がない限り WLI-PCM-L11 をお薦めします。
[以上 2001年8月1日(水) 晴れ]
このカードについても、yukoba さんが水曜に挑戦したときはどうしても TCP/IP が NIC にバインドされず、使用不可能でしたが、garmy さんがレジストリを書き換えることによって動作を確認しました。ただ動作電圧が他の2枚(5.0V)と違い、3.3V でしか動作しないので、Cardbus 未対応の PC だと動作しないようです。
ktanaka 先生の Libretto 20 はそもそもこの NIC は物理的に挿入できませんでした(笑) FreeBSD 4.x では /etc/defaults/pccard.conf にエントリもないので、使えるかどうか分かりません。FreeBSD 3.x with PAO3 では使えるんでしょうかね? NEWCARD が使える 5-current じゃないとだめかもしれませんが……。
ぼくの MobileGear II MC/R430 にはこの NIC も挿さるのですが、この NIC は挿した瞬間 kernel がお亡くなりになってしまいます(ToT) NIC の polling mode とか関係ありそうなんですけど、どこをいじったらいいんでしょうか? NetBSD のカーネルコンフィグのパラメータがまだよく分かりません……
[以上 12月1日(金) 雨のち曇]
FreeBSD 4.3-STABLE が動いている Let's note CF-S21J8 にこの corega のカードを挿してみたところ、挿しただけで wi ドライバとして認識して何の問題もなく使えました。ハードウェア的に CardBus 対応機ならだいじょうぶみたいです。
[以上 2001年8月1日(水) 晴]
ywake くんが Powerbook を持ってきて AirMac と corega や Melco のベースステーションとの接続試験をしました。corega のとは通信はできるのですがすごく不安定で、しょっちゅう切れます。しかも一度切れたら復旧させるのにも時間がかかります。Melco の AirStation はデフォルトでは14チャンネルを使うのに AirMac は1から13チャンネルまでしかサポートしていないという謎な仕様のため、こちらに書かれている裏技 を使ってブラウザ経由で AirStation にアクセスして設定します。……でも通信できませんね。有線ならつながるのに、ステーションをスキャンしても見つからないし、無線で有線と同じ IP を指定しても見つかりません。公式にはつながると Melco も言っているのですが、どうしようもないです。ファームウェアをアップデートすれば直るかも、ということでしたが、ファームウェアをアップデートするためには Windows 機がないといけないので、試験の続きはまた今度、ということになりそうです。
[以上 12月20日(水) 曇]
garmy さんが Windows で WEP をオンにして通信試験をしました。結果は:
NIC Station corega ←→ corega OK Melco ←→ corega NG
です。WEP なし状態だと全部の相互接続が確認されたのですが、WEP を使うとちょっと問題ありのようですね。ファームウェアをアップグレードしたらつながるようになるかもしれません。その他の組み合わせについては後日、WEP を使った FreeBSD と、ktanaka 先生が 4.x 系列にバージョンアップしてから、ということになります。ブラウザ経由でステーションに接続し、WEP をオンにするとその瞬間からブラウザでステーションと接続できなくなります(WEP を使う形式に即座に変更されるので)が、慌てず騒がずクライアントも WEP を使うようにすればまた通信できるようになります。ダイアログなりなんなり出して警告すればいいと思うんですけどねえ。
[以上 2000年12月1日(金) 雨のち曇]
WEP に相互接続性が現在のところないことは確認されたのですが、仮に WEP が相互に使えなるようになったとしても、現在のキーを入力して暗号化する方式では、キーを知られたら(学生に無線 LAN を開放する際には結局キーを教えないといけない)暗号化は無意味なので、現在の形での無線 LAN の提供は見合わせることになりました。学生同士隣りでつないでいる人の通信を見ることができますもんね。
今後の方針としては、PPP over Ethernet を使って CHAP による PPP 接続を利用して認証を暗号化し、無線 LAN 環境を提供する可能性を模索していくことになるようです。
[以上 2000年12月6日(水) 晴れ]
結局通信を暗号化することは難しいということで、認証は無線 LAN カードの MAC アドレスを登録するという形で落ち着き、その際盗聴が容易なので平文パスワードが流れる危険性の高い POP、telnet、anonymous 以外の ftp、rsh などのプロトコルをルータで遮断するという方針になりました。WEP もかかっていません。Mac での動作報告がまだないので、確認が待たれるところです。
[以上 2001年8月1日(水) 晴]
